プリコネRやってます。

 あまりスマホゲーの話をしてないのでちょっとしようかなと思います。今一番やってるのはつい最近配信された「プリンセスコネクト!Re:Dive」ですね。

 作っているのがグラブルやシャドバなどスマホゲームでは最大手のCygamesです。それだけあって安定のクオリティだと思ってます。

 

 ゲームの内容としてはキャラを育成するRPGになっています。それもプレイヤーが干渉するのは必殺技を撃つタイミングだけで殆どオートで進行するタイプのものになっています。

 育成のシステムもレベリングの他に素材を集めてランクを上げたりお金を払ってスキルのレベルを上げたり貴重な素材を収集してレアリティを上げるなど最近だとポピュラーになってきているものを取り入れています。

 こんな感じで今のスマホゲーの主流のシステムをド直球で取り入れたゲームになっています。これだけだと味気ないですが本作独自の部分として随所に差し込まれるアニメーション演出があります。メインストーリーの盛り上がる部分に差し込まれたり、必殺技のカットインがアニメーションだったりと高い頻度で見ることが出来ます。これがゲームを遊ぶのに邪魔に感じない絶妙な長さになっていてクオリティも非常に高いので見ごたえがあるものになっています。ちなみに任意でカットすることもできるので見ないことももちろん出来ます。

 また、それと同時にキャラ描写に非常に力を入れているようにも感じます。というのもRPGとしてのシステムと同時にCygamesが開発を担当しているデレステから取り入れたシステムも多いです。例えば事務所のようにデフォルメされたキャラが歩いている「ギルドハウス」やキャラ一人一人に用意されたストーリーなどキャラの掘り下げのための仕組みが多く用意されています。それに加えて複数のキャラで構成されているギルドにまつわる話や先ほどのアニメなど今作ならではのアプローチも加えられています。レアリティの格差も少なくレアリティを上げることも難しくはないので好きなキャラをひたすら育てるという遊び方もできます。なので、好きなキャラを探すという遊び方もおすすめです。

 

 このゲームの良いところは遊びやすさと手軽さに尽きると思います。よくあるゲームシステムである分、唯一無二の魅力の体験としての魅力は少ないのですが後発のゲームである分とても遊びやすく作られているという強みもあります。例えばUIはシャドバやデレステで培ったノウハウが反映されていて非常に整理されている上に賑やかで面白いです。例えばキャラ一覧はキャラのイラストが大きく表示されているため、華やかですしストーリーやクエストを選択する画面の後ろではアニメが流れているためつい指を止めてしまいます。決して派手さだけが目立つわけではなく、ソートやフィルターの使いやすさや欲しい素材に対して手に入るクエストへのアクセスの良さなど細部まで配慮が行き届いているのが良いポイントです。また、レスポンスも優れているのでストレスフリーで遊べると思います。

 

 気になる部分としてはゲームシステムに対するガチャの確率の渋さですね。今作のガチャの最高レア度(星3)の確率は2%と低い部類の確率になります。ただ、Cygamesのゲームは期間限定の確率の緩和や好きなキャラを手に入れることに関しては非常に寛容であるため特別目くじらを立てることではないのですが、ゲームのシステム自体がガチャの確率が高いことを前提に作られているシステムであると思っています。

 というのも素材を集めるタイプのゲームは周回することが前提になっています。しかし、自然回復は6分毎と若干遅い調整になっています。なのでスタミナを課金アイテムで回復することが多いのでガチャよりもこっちにリソースを割きたくなる作りになっています。更に言えば、育成のために使うリソースも複数のキャラを育成することで消耗しやすくなっていて、こちらも課金アイテムで補充できるので(しかもおまけで色々アイテムを付けてくれる)こちらにも使いたいというのが正直なところです。

 というのを考えると課金アイテムを消費する部分が多すぎてガチャを引きすぎると育成に行き届かなくなるという部分は気付かない人にはあまりに不親切かなと思いました。ストーリー進行とアリーナで課金アイテムを集めることが出来ますが、いずれにせよ育成が進む前提であるためこれは根本的で大きな問題なのではないかと思ってます。緩和をしてもらい、もう少し自由にキャラ育成ができたら良いなと思ってます。

 

 感想としてはこんな感じです。イベントやゲリラクエストなどもなく、少しの時間で遊べるのでライフスタイルに合わせて自由に遊べるゲームになっています。キャラクターも可愛い女の子が多く、声優さんも有名な方が多く出演されているのでそういうのに興味がある方にもおすすめです。(星2のキャラに三石琴乃さんが居たときはめちゃくちゃ驚いた…)是非遊んでみてください。

 

 

 余談なんですが、ガチャとそれ以外の部分で2重の課金ポイントを用意している理由の考察として、ガチャによる搾取の限界が近いというのがあると思います。以前も触れたことがありますが、爆死という現象に対する改善が未だにされていないだけではなく、悪化の一途を辿っているように感じます。訴訟問題に発展しているニュースもよく見かけますしいずれ大きな問題に発見していくというのも想像に難くないと思います。それに対する対策の1つとして今回の仕様を取り入れているのだと思います。

 というのもこうしたスタミナを消費して素材を集めるというの間接的にガチャに定義されているという見方があります。特に中国などガチャの規制が強い国ではガチャで直接的に課金を求めない代わりにゲームプレイの部分の回転数を上げる必要性を作ります。そうすることでガチャの規制や確率の開示を回避しながらも収益を得ることが出来ます。詳細はゲームキャストさんの記事で書かれていますが、こういった情勢を考慮すると散々ガチャ関連で痛い目にあっているCygamesが今後のトラブルを回避するために先手を打ったという見方ができると思います。というのを考えると今後配信が予定されているウマ娘やLOST ORDERでも同様の手法が取られることが考えられますし、既存のタイトルにもメスが入る可能性が考えられます。今年や来年がターニングポイントになると思いますから動向に注目したいです。

 あと、課金という部分の話をすれば課金しなければいけない部分は多いものの煽り方としては非常に上手だなと思いました。というのもその直前にセガ真・女神転生の煽り方が非常に悪かった(ガチャ確率が低い・無料で回すタイミングが少ない・メニューに入る度にバナーが出る)ため尚更思ったことなんですが、それを抜きにしても同様の感想を感じることだと思います。というのもゲームを遊んでいて必要だと感じるタイミングを作り、ゲームの方から「払ってください!」と呼びかけるわけではなく、プレイヤーの方から「不便だから払おう」と思わせる作りになっています。しつこく煽るタイプのゲームというのは非常に多いですが、これに乗ってしまうと何度も払うことになってしまうのではないかという疑心やゲームに対する評価が定まっていないタイミングから課金してくださいと言われてしまってもその払った分が無駄になってしまうためどうしても財布の紐が堅くなってしまうのは仕方ないと思います。その分、払ってもらうやり方だとゲームを理解できているタイミングで必要に感じるというのはそれだけ夢中になっているタイミングでもあるので払ってもらいやすくなるのではないかと思います。払う側も不快感はないのでwin-winなやり方だと思っています。それと同時に他社のゲームももう少し気持ちよくお金を払わせてほしいと感じましたしガチャに代わる手段を模索していってほしいです。

【感想】モンスターハンターワールドを結構遊びましたので。

 最近の世のゲーマーの殆どが遊んでいるんではないかと言われている人気シリーズの最新作「モンスターハンターワールド」をストーリーをクリアして、いい感じのところまで遊べたので、感想を書いていきたいと思います。

 

モンスターハンターワールドとは?

 モンハンシリーズについては説明不要かと思いますので省略しようと思いますが、簡単に説明すれば武器を担いで強いモンスター倒して、素材で強い武器作って超強いモンスター倒しに行くゲームです。これで大体あってます。

 では、今回のモンスターハンターワールド(以下MHW)ではどこが変わったのか?そもそも今作はMH3から約9年ぶりの据え置きゲーム機での新作になります。それまでの作品は携帯機で皆で持ち寄って遊べるように手軽でコンパクトな作りになっていました。逆に言えばハードの制約が多く、絵作りのチープさやシステムとしてご都合主義で不便を感じる部分が多かったです。それを今作では最新のパワフルなハードを十分に生かしてそれらの要素が一新されています。これが本作の最大の魅力でもあります。

 では、具体的にどんなところが変わったのか?

 わかりやすいところを挙げますと今まで複数のエリアで区切られていたフィールドが1つの広大なエリアとしてシームレスになりました。これによって広大な自然を冒険しているという臨場感やリアリティを感じることができるようになりました。しかし、エリアで区切られていたことによってモンスターの猛攻を凌ぐためにエリア外に逃げるという戦法が存在していたのも事実でそこを不安に思う方もいると思います。それは今作でも遠くまで逃げてしまえば追ってこないという作りにもなっていますし、フィールドの随所にある茂みやギミック、特定のアイテムを利用することで隠れることも可能です。そういった逃げの手段にも戦略性が増しています。

 他にシリーズの伝統的な部分で言うとモンスターを発見するまでの流れも大きく変わっています。今までであれば、スキルやアイテムを利用しない限りは経験則に依存する部分が多く、見つけるまでが大変だったということが多かったと思います。また、見つけてからもペイントボールの効果が終わってしまって再び見失うなってこともありました。今作ではペイントボールが廃止され、千里眼系のスキルやアイテムもなくなりました。その代わりに登場したのが導虫と痕跡というシステムです。フィールドの随所にはモンスターが通った「痕跡」が残されています。この痕跡を追うことで「導虫」がそのモンスターのことを記憶して徐々にそのモンスターの場所まで把握してくれるようになるというシステムです。そのおかげで見つけるまでが大変ということが減るうえに今作の広大なフィールドの道を覚えるきっかけにもなります。ちなみに最終的にはモンスターの空腹状態や捕獲可能なタイミングも把握できるようになるので戦闘中でも大活躍してくれます。

 他に細かいところだとスキルポイント制が廃止されて、装備をつけるだけですぐにスキルが発動してくれるようになりました。これで装備構成の考察が非常に簡単になるので敷居が低くなったと思います。敷居という部分では全体的に足を止める機会が少なくなりました。これはアイテム採取をはじめ、アイテムの利用や武器の納刀など広い範囲に該当します。これのお陰で探索はテンポよくできますし、戦闘時は敵の攻撃を紙一重で避けられるチャンスが増えたのでかなり良心的な変更点かと思います。

 

 今回の完全な新要素としてスリンガーが存在します。これは、採取したアイテムを装填して発射する飛び道具になっています。これのみでモンスターを倒せるほど高い威力を持っているわけではないですが、敵をおびき寄せたりフィールドの高いところにある岩を落としたり麻痺ガスを溜め込んだカエルにガスの放出を促すなど使い道は多岐にわたります。ゲームについて知れば知るほど生きてくる要素で今作ならではと言えるでしょう。

 

感想

良かったところ

 今作の良かった部分としてやはり表現力の進化があげられると思います。フィールドは今まで以上に自然を感じられますしモンスターもより生きている用に感じられると思います。

 顕著な部分としてはモンスター同士で争う部分が多く見られるようになったことでしょうか。草食獣を食らう大型モンスターの姿が見られたり、縄張り争いをしている様子が見られます。しかも、これらのアクションはただの演出というだけではなく、戦略として組み込めるのも魅力の1つです。これだけ濃密な表現がされているのも最新の据置機だからこそと言えます。

 

 各武器の性能も幾つか追加要素が施されて全体的に使いやすくなっています。特にガンナーはFPSなどの要素を取り入れたことで狙いやすく動かしやすくなりました。個人的におすすめなのは双剣です。鬼人化状態では武器を逆手持ちに変えるというのが厨二ポイントが高いというのもありますが、鬼人状態では接近する方法がわかりやすくダメージを効率良く与えるための方法もシンプルなのが初心者向けかなと思います。ただそれだけではなく、通常状態または鬼人強化状態の場合のスキの少なさも魅力であり、この使い分けができてくると更に魅力的に感じられるのではないかと思っています。

 また、ダメージをどれだけ与えているかという表示が数字表記になり非常にわかりやすくなったのも良い変更点だと思います。弱点に当たったことや会心が発動したこともわかりやすくなっているので立ち回りや装備構成の良し悪しが目に見えてわかるというのはモチベーションに繋がる要素になっていると思います。

 

 あとは色々便利になったことは本当に大きいです。装備の変更や食事がベースキャンプで行えるようになったこと、ベースキャンプが複数配置されるようになって移動にかかる手間が大きく減ったことオトモが強化されたことや逆にマルチが救援で呼べるようになって手軽に遊べるようになったことなど色んな遊び方に対して非常に寛容になったのは凄くありがたかったです。

気になったところ

 気になった部分として一番大きいのはリオレウスですかね…。痕跡を探して見つけたまでは良いんですけど広大なフィールドを飛んで大きな範囲で移動してしまうので捕まえるまでが非常に厄介に感じました。他のモンスターの移動範囲はそこまで広くない上にそこまで素早く移動することもないのでレウスだけ特段ストレスを感じます。滞在時間を伸ばすか一回の移動範囲を小規模にするか何らかの調整がほしいなと思います。

 それ以外だと些細な話だとボリュームが最近のシリーズ作品に比べると少し足りないかなと感じました。モンスター数も少ないですし、同じ骨格のモンスターが存在するため少し気になりました。過去作同様にMHWGとして完全版を出すのか、DLCでの対応になるのかはわかりませんがここまで完成度の高い作品を出してもらえたならば次の展開を期待してしまいます。

 

まとめ

 大きく進化したモンハンでしたがそのインパクトに劣らない凄く良い作品に感じました。そして、なによりこれだけ大きく変わったにも関わらずシリーズならではの良さをしっかりと引き継いでいるというのも評価すべきポイントだと思います。

 私自身このシリーズは知名度やプレイ人口に反して非常に難易度が高いゲームだと思っていました。その理由としては硬直が多く、見てから対応というのが難しいのでやりこみが必要なゲームで、しかも装備を整えようとすると時間が取られる上にポイントの計算という高いハードルがあるため覚えたり考えたりすることが非常に多く大変なゲームだと思っていたからです。

 しかし、今作の場合はできるだけ敷居を低くしつつも魅力を十分に楽しめるような努力をされているおかげで非常に遊びやすくなっています。過去に私と同様に感じた方も今作がシリーズ初めてだという方にもおすすめです。なぜこのシリーズが人気なのか十分伝わると思いますので是非手にとって見てください。

 では、今日はこのへんで失礼します。

【感想】「劇場版infini-T force さらば友よ」見てきました。【後半ネタバレ有】

 TV版から全話見ていたinfini-T forceが昨日2/24から上映が始まったので早速見に行ってきました。3DCGを使ったアニメーションで派手なアクションや重厚な音響が特徴の作品なので劇場で見るのに非常に映える作品だと思っていたので凄く楽しみにしていました。映画の感想を書いた経験は少ないですが、せっかくなので書いていこうかなと思います。

(一応前半はネタバレ無の範囲で書いていこうと思います。)

ポスター画像

 そもそもこの作品についてあまり知らないという人もいると思うので軽く説明しますとアニメ制作会社の老舗であるタツノコプロの55周年記念の作品になります。タツノコと言えば長い歴史の中でガッチャマンヤッターマンと言った数多くのヒーローを生み出してきた実績があります。これらのヒーローを現代向けに復活させ、1つの作品にクロスオーバーとして集結させようというのが今作の主な目的です。実際今作で登場するのはTV版の場合は大鷲の健ガッチャマン)、キャシャーンテッカマン、ポリマーの4作品から各1キャラずつ。劇場版だとそれに加えてガッチャマンからコンドルのジョーが登場します。しかし、そのまま登場させるのではなく、キャラクターのデザインも昔ながらのシンプルなデザインではなく、色濃く特徴をつけたりファッションをオシャレにしたりと大胆なアレンジが加えられています。逆に変身後のデザインに関しては原点の特徴をしっかりと抑えながらCGを使ったアクションがより良く見えるようなアレンジが施されています。例えば大鷲の健の場合は原作の布地のようなデザインのスーツの上にメタリックな装飾が全体的に施されています。

 

 では本題の感想に入っていきたいと思いますが、結論から言ってしまえば面白かったと思っています。その理由としては冒頭でも挙げた今作の魅力がしっかりと引き継がれているからです。アクションはモーションキャプチャーを利用して実際の人の動きをベースにしているのでリアリティがあって重力感のあるアクションが魅力だと思っています。劇場版の場合、一対多の描写が多いため敵の猛攻をいなしながら各ヒーローの特色を活かした攻撃を加えていくシーンはとても爽快感がありました。音もこのアクションを印象付ける効果があって、打撃音がとても重く痛そうに感じるというのがこのアクションの重さを更に強調しています。各ヒーローの派手な必殺技や爆発音も迫力がある効果音がついておりこれは今だからこそ出来た演出かなと思いました。しかもこの音を劇場のスピーカーで聞けるのだからこのアクションシーンが見れただけで十分元は取れると思っています。

 気になった部分としてはストーリーが内容に対して時間が足りなかったように感じました。TV版は伏線や驚きの展開なんかはありましたが、対立の構図としてはわかりやすく原作へのリスペクトや描写の掘り下げとしても秀逸だったと思います。対して今回はガッチャマンの世界をベースにしたIFの世界ということでやや人間関係がわかりづらくなっていたり、その中で正義の在り方を強く問う内容で全体的にシリアスな展開が続くので、少し飲み込みづらい話になっているように感じました。また、詳細は伏せますがTV版との矛盾を少し感じる部分もあったりともう少し良く練ってもらえなかったものかというのが正直な感想です。

 

 TV版を視聴済みの方は映像や音響に惹かれた方は是非見に行くことをおすすめします。物語が大好きだった方は少し期待に答えられないかなと思います。完全に未視聴の方は出来る限りTV版から入ることをおすすめします。一応独立した話になっているので未視聴でも楽しめるとは思いますが、劇場版は後日談の扱いで劇場版の本編に入る前にTV版のダイジェストが入ります。しかし、このダイジェストが頭と尻だけ切り取ったような内容になっているので各キャラクターの個性(特にエミ)や世界観について逆にわかりづらくなってしまっていると思っています。なので、是非TV版から見てほしいです。

 ネタバレ無しでの感想はここまでになります。ここから先はネタバレも含めながら少し書いていこうと思いますので問題ない方や視聴済みの方は是非お付き合いください。

 

続きを読む

テイルズオブザレイズをやってます。

 最近、テイルズオブザレイズを一番遊んでいて結構楽しいですね。

 

 どういうゲームかというとテイルズオブシリーズという昔から人気のあるRPGのシリーズのスマホゲーです。と言っても3本くらいスマホにリリースしていて他のものだと、サウザンドメモリーズというゲームのシステムを応用して作られているテイルズオブリンク、ギルドなどソシャゲー的な要素の強いテイルズオブアスタリアがあります。両方共シリーズのキャラを使った別ゲーと言った感じなのですが、今回のテイルズオブザレイズはテイルズのシステムをしっかりとスマホで再現した純粋なテイルズの1作品となっております。

 

 といっても、サービス始まった当初に1度触ってみたのですが正直な話そんなに面白くなかったです。本編のほうがかなりアクション面が強化されているにも関わらず、レイズのシステムは10年位前に発売されたアビスやマイソロシリーズレベルのことしか出来ないことや術技の習得がガチャで入手できる各キャラに対応した武器を入手して装備しないといけないことなどを始め、その状態で敵も強めに調整されていたので全くモチベーションが上がらないという状態でした。

 

 

 結局そこからやめていたのですが、とあるきっかけでまた初めて見たのですがかなり改善がされていてびっくりしました。

 

 まず、戦闘システムに追加要素が増えていました。まずジャストキャンセルというシステムが追加されていまして、これは術技を繋ぐ際の入力をキャンセルのタイミングに合わせるとMG(魔鏡技とよばれるシリーズの秘奥義的な技を撃つためのゲージ)を大きく溜めることが出来ます。これによってシリーズにはなかったアクションの楽しみ方が増えました。

 また、バックステップが追加されました。バクステ中は一定時間、回避判定が付与されてこの間に攻撃が当たるとダメージが1になりCCが回復します。イメージとしてはグレイセスなどのアラウンドステップの簡易版と行った感じです。これによってガード以外の防御の立ち回りが追加され、攻防一体の立ち回りが可能となりました。

 一番最近だと秘技が追加されました。シリーズでも術技の種類としてありましたが、レイズの場合は特定の連携数に達すると術技が派生して秘技に変化するというシステムになります。これのお陰で単純に火力が上がるだけではなく、コンボの組み方に考える余地が生まれたり術技の選択肢が増えるので本編より劣っていた術技を選ぶ楽しさに近づくことが出来ました。

 こんな感じでアクション部分1つとっても多くテコ入れされています。それ以外にも敵の強さも修正されていますし、普通にプレイしていても各キャラ2種類以上の武器は手に入るようになっているので最低限遊べるようになりました。他の部分だとオート操作が長押しで切り替えして少しでも操作すると解除されていたのがボタンスイッチ式に変わり、オート中に少しだけ操作して修正するという事が可能になったり、強化のUIどれを強化するかより先にどのキャラに関わるものを強化するかという選び方に変わりました。これが前述の通りアイテム一つ一つがキャラと結びついているためかなり利便性が変わる修正になっています。

 課金関連だとイベントピックアップがかなり重要性が上がりました。このピックアップは対象のキャラに関連するアイテムのみが出現するので特定のキャラの強化がし易い上に確率も他のゲームよりも良心的な設定になっています。なにより、どのアイテムも利用価値があるのでストレスフリーな作りになっていると思います。石の配布も頻繁に行われているため引く回数には困らないと思います。

 

 こんな感じで配信当初に比べるとかなり改善されていて凄く遊びやすくなっています。近日中にはストーリーの2部の開始とともに大型のアップデートが行われるのでまた更に良くなると思われます。スマホゲーは運営の良し悪しはかなり重要だと思っていますが、そういう意味ではこのゲームの運営はかなり頑張っている良い運営だと思っています。

 テイルズってどういうゲームか気になっている方やシリーズを遊んだことのある人も是非一度は遊んでみてほしいと思います。

【感想】ゼノブレイド2をクリアしまして

あけましておめでとうございます!今年の抱負は更新頻度を上げることです。よろしくおねがいします!

 

 今回は12月に発売されたゼノブレイド2の感想を書いていこうと思います。ちなみにナンバリングの最新作となっていますが、前作との関連性は薄いので気にせず遊べるタイトルになっています。

 

 

 このゲームの特徴はシリーズ全体を通して広大なフィールドが舞台になっています。また、そこには絶景ポイントが用意されていたり、こちらのレベルに不相応な強敵が普通に歩いていたりと歩き回っているだけでも楽しいことや驚くような要素が散りばめられているのが魅力です。

 

 本作はRPGとなっているのですが、伝統的なRPGのように戦闘画面とフィールド画面が別れておらず、フィールド上で見つけた敵とそのままシームレスに戦うことが出来ます。戦闘は最大で3人パーティになっていますが、操作できるのは一人になっています。戦闘中もターン制ではなくリアルタイムで進行されており、基本的な操作は移動したりアーツと呼ばれる技を使ったり、武器を持ち替えたり出来ます。武器と技はセットになっており、1つの武器につき、3種類の技が使えます。また、武器は3つまで装備することができるため合わせて9つの技を使いながら戦闘を行います。更に技を何度も使うことでゲージが溜まり、段階に応じて3・4種類の必殺技を使うことも出来ます。

 今作の戦闘でもっとも重要なのはこれらの技を連携させることでより多くのダメージを相手に与えることです。まずは技によって相手を崩したり転倒させたりという事ができます。これらは「崩し→転倒→打上げ→叩きつけ」という順番で連携が可能でそれによって敵の攻撃を止めることが出来たりダメージがより多く与えられることが出来ます。最後の叩きつけまで行うと大ダメージとともに敵からアイテムがドロップされるので狙う価値は十分あります。

 必殺技の連携も可能です。こちらの場合は必殺技の属性によって連携を行います。始動に使った必殺技によって次の連携に対応する属性が指定されるため、それらと同じ属性かつ連携の段階と同等の段階の必殺技を使うことで連携を行うことが出来ます。最大3段階の連携が可能で最終段まで連携をつなぐこと高ダメージとともにデバフを1つだけ封じることが出来ます。これによって強敵との戦いを有利にすすめることができるようになる重要な効果です。

 そして、第3のコンボとしてこの2つのコンボを連携させることが出来ます。といっても方法は簡単で敵を崩している間に必殺技の連携を進めたり、必殺技の連携の受付時間に相手を崩すといったことをすると自然とダメージが上がります。最初の間は狙って決めることは難しいとは思いますが、頭の隅に入れておいて試しに重ねてみたりすると徐々に決まる頻度が上がると思います。

 

 これらのコンボを決めるためにはそれぞれのキャラが持つ技の構成が非常に重要になってくるのですが、この技の構成を決める武器の取得はガチャによるランダム排出となっています。

 具体的な説明をすると、このゲームの武器に属するものとしてブレイドと呼ばれる人工生命体が存在します。ブレイドを味方として集めるにはコアクリスタルというアイテムを使ってブレイドと同調する必要があるのですが、どのブレイドと同調できるかは実際にやってみるまではわからないという作りになっています。

 大抵手に入るのはコモンブレイドと呼ばれる汎用的なデザインのキャラクターなのですが、中には個性的な性能や見た目をしたレアブレイドが出現することがあります。さらに、このレアブレイド達にはそれぞれ独立したストーリーが用意されているのでやりこみ要素としても面白いものが用意されています。

 

 

 

 ゲームとしての特徴としてはこのくらいで次に感想の方を書いていこうかと思います。

 まず、シリーズ全体として共通して言えることではありますが、世界観やその中での物語がすごく良かったと思います。今回はアルスと呼ばれる巨大な生き物の背中やその内部で人が住まう世界でその世界の中心には世界樹があるという作りになっています。しかし、アルス達の多くは寿命が迫っていて人々の生活が脅かされているという自体になっています。またアルス毎に国家が形成されていて、国家同士で縄張り争いをしている状態なのでそれが更に状況を切迫されているという様子が伺えます。

 そういった世界の中で主人公であるレックスは天の聖杯と呼ばれる伝説のブレイド、ホムラとの出会いをきっかけに命を狙われることになりますが、力を貸してくれる仲間が集まり、やがて世界の秘密に迫っていくと言ったストーリーになっています。

 お話自体はかなり王道な流れになっている上にアニメ調のキャラクターたちも相まってかなりとっつきやすい内容になっていると思います。キャラクターたちもかなり個性的なキャラ付けをされてはいますが、とても丁寧に描写がされており、敵味方関係無く嫌味を感じずに感情移入できると思います。

 

 戦闘は大まかに説明しましたが、今回もかなり面白いと思います。コンボという今作で重要になるシステムがとにかく火力が出るので爽快感がありますし、物語が進むにつれてできることが増えるので効率よくコンボを決める編成や強い敵に対応するための技の選び方など戦略性に大きく幅が生まれるのもまた良いところだと思います。過去作と比較をすれば、必殺技などが追加されたため演出がかなり派手になったと思います。また、操作面も今まで技を選ぶのに少々手間がかかっていた部分がワンボタンで出せるようになったためかなり楽になったと思います。そういう意味では今までよりもかなり洗練された印象はあると思います。

 

 フィールドもシリーズの魅力ではあると思いますが、今作もかなり綺麗だと思います。今作ならではという話をすれば、リベラリタス島嶼群という地域があるのですが、ここは雲海の上に群がる多数のアルスの集団で構成された地域になります。これらのアルスを結ぶのは細い橋のような足場になっているのですが、そこから見渡せる一面の雲海とアルスの上の幻想的な風景が入り混じりとても綺麗に見えます。こういった景色はシリーズの中でも無かったのでかなり新鮮に感じました。

 ただ、前作のゼノブレイドクロスから入った人はダイナミックなロケーションやそれらを完全に自由に行き来できることを期待されると思いますが今回は足でいける範囲の移動に限られているので期待通りかどうかと言われると難しいかもしれません。

 

 

 気になった部分として一番大きいのは全体的なUIの不便さですね。シリーズでも散々言われていたことではありますし、今回も改善の努力は見られるのですがそれでもまだ良くできているとは言えないと思いました。特に今作はブレイドをたくさん集めてそこから選んで何かをするという機会が多いのですが、自分が求めているブレイドを見つけるためのフィルタリングや詳細な条件でのソートなど、スマホゲーだったら搭載されているような機能が用意されていないのですごく違和感を感じます。

 また、よく言われるのは地図関連の不便さです。今作の地図は移動中に表示されるミニマップとメニュー画面に独立して表示されるトラベルマップの2種類あります。ミニマップの方の問題点としては高低差が多いゲームにも関わらずそれらへの対策が甘く、どこに今いるのか分かりづらいというのがあります。また、広範囲を確認したい場合でもあまり広い範囲の地図の読み込みがされないため微妙に不便を感じてしまうというのがあります。トラベルマップは高低差が大きい場所は階層ごとでマップが分けられていてそれはまだ良いのですが、どこが何の場所に当たるのかというのがわかりにくいので探す手間があるというのがあります。また、このマップはアイコンを表示して欲しい情報を見ることができるのですが、情報を多く表示しすぎるとごちゃごちゃするのとそれをわかりやすくするために地図をズームすることが出来ないので少し不便に感じます。

 

 情報の出し方という関連では戦闘システムのチュートリアルに大きな問題があるゲームだと思っています。今作の戦闘は複雑で難しいという感想をよく聞くのですが、前日の通り実は難しいことはあまり必要とされていないんんです。では、なぜそのような感想が生まれるかというとただひたすらに教え方が下手だからなんです。今作のコンボの解説について話すのならば、このコンボを満足に完走できない状態のときにチュートリアルが差し込まれてしまうんです。しかも解説がテキスト中心のもののため、手元に道具がない状態で突然やってみてねと言われているような感じになってしまっています。さらに言えばいざ試してみたらそれが正しいか正しくないかというチェックまではしてくれないので成功失敗の基準がわからないというのもあります。タイミングが悪く、教え方がいい加減でそれでもって最後は投げっぱなしというどこをとってもいいところはなく、それでは理解できなくて難しいと言われてしまっても仕方がないと思います。

 

 やり込み要素として蛇足になっている部分としてはコアクリスタルの仕様です。前述のように基本的にガチャなのですが、ソシャゲーのガチャと1つ大きく異なる点があります。それはレアブレイドの確率の計算です。スマホゲーの場合、レア度の割り振りというのは各レアリティ毎に振り分けられているのですが、今作の場合はレアブレイド毎に確率が振り分けられていて、それ以外は全てコモンという風になっています。また、レアブレイドは同じキャラを複数体持つことは出来ないようになっています。つまりどういうことかというとレアブレイドが出れば出るほど、レアブレイドが出づらくなり、コンプリートが困難な作りになっているということです。これが凄くストレスフルな作りで前述のように個別でストーリーが用意されていたり、特定のレアブレイドでないと持っていない特殊能力があったりするのでこれが本当に困ります。最低保証みたいな形でどれだけレアブレイドの数が減っても5%の確率では必ず出現するみたいな感じにしてほしいです。また、このガチャも単発でしか引けないので何個かまとめて引けるようにしてもらえると助かるのになと思います。

 

 だいたいこんな感じですねー。JRPGに求められているものが非常に高い完成度で揃っていて凄く楽しいゲームではあるのですが、UIの不便さや全体的なシステムを理解するのに時間がかかるのでゲームに慣れた人が腰を据えてゆっくり遊ぶための作品というのは拭えないと思っています。ただ、Switchというハードの恩恵としてどこでも遊べることがこれほど嬉しいタイトルもないと思っています。switchで面白いRPGを求めている方やシリーズに興味がある方は是非遊んでみてください。

 

【感想】ソニックフォースを終えて。

 ソニック、私大好きなんですよ。本格的に遊び始めたのはワルアドからなんですけど、そこからアド・アド2やったり新作も殆ど毎作買ってますし。

 というわけで今回はソニックの完全新作であるソニックフォースの感想です。前作に当たるロストワールドが発売されてからの4年間はスマホ向けにソニックランナーズという作品をリリースしたり(現在はサービス終了)、海外でソニックトゥーンというアニメが始まり、それに追随して海外デベロッパーが手がけたソニックが3作発売されたりと外伝的な活動が多かったソニックシリーズですが、今作は久々にセガソニックチームが手掛けた本編とも言える作品になっています。

 

 今作はロストワールドのシステムを廃止、ジェネレーションズのモダンソニックとクラシックソニックという複数のシステムを用意するという構成になっています。それに加え完全な新要素としてアバターが追加されました。これはウィスポンと呼ばれる武器を装備したキャラを操作して複数の敵を一網打尽にしながらゴールを目指すというモードになっています。ソニックよりも派手な攻撃が多く、爽快感がある上にウィスポンの種類は数種類用意されており、それによって進めるルートが変わるのでプレイヤーの個性が別れるシステムになっています。

 

 過去作の人気のシステムを取り入れ、なおかつ新要素もしっかりとオリジナリティのある要素になっていて満足の行く1本になったかと言えば正直な話、そうはならなかったかなという感じです。

 

 

 まずシステムとしては様々な変更がなされた結果、過去作に比べると不便に感じる要素が増えてしまったというのがまず一つ。というのも例えばモダンの場合はエアブースト関連が大きく変更され、上昇中は弧を描く軌道で高速移動し、下降中は斜め下方向に加速するという変更がなされています。問題はこれによって、エアブーストを利用したショートカットの距離の見積もりが難しくなっているということです。例えば過去作だと距離が足りないことを確認した時点でエアブーストをしても一定距離は直線移動してくれるのでなんとか間に合うということが度々ありましたが、今回はそういう感覚で利用しても上昇時の利用を前提に距離が設定されているため早めの発動が必要条件とされているため、間に合わないということが多いです。特に2Dパートは過去作に比べると速度が減速され、初心者にも遊びやすい用に作られているにも関わらずそういうところで複雑な仕様を用意されてしまうとソニックの楽しみ方の1つでもあるタイムアタックの敷居が上がってしまうためあまり印象としては良くないかなと思います。

 クラシックはジェネで搭載されていた長押しでのスピンダッシュが廃止されました。アナログスティックでの操作だと真下への長押しというのが少し難しいので残しておいてほしかったので少し残念です。また、その代替手段としてソニックマニアでも搭載されていたジャンプからの急加速が可能なドロップダッシュがありますが、こちらはスピンダッシュに比べると最高速が劣るので希望に沿ったものではないと思っています。

 

 システムとしては些細な変更が多いのでそれだけだったら慣れの問題だと思われるかもしれませんが、それを助長させるのがステージの出来の悪さです。モダンの場合、過去作に比べるとステージのギミックが大きく減ったように感じます。クイックステップを利用したギミックでも落下して下ルートに行くとか敵の攻撃を避けながら攻撃するとか色々なものが用意できると思うのですが、今作はそういう部分で目新しさを感じる要素が無かったと思っています。例えばスパゴニアのような狭い路地をクイックステップを利用して駆け抜けていったあとに空中へ飛び出され眼下の屋根の上に着地すると行ったギミックと演出が噛み合った場面なども少なく少し寂しい印象でした。また、今作ではドリフトが廃止されましたが、急カーブは相変わらず登場します。こういったところの対策はブーストを一度止めるという方法を取るしか無いのであまり面白みを感じなかったです。

 クラシックはステージとしてはそこまで出来の悪いものはないのですが、直前に発売されたマニアとの差別化もシステムもステージもマニアとの差別化が殆どされていないのでわざわざフォースにまで入れる必要があったのかという存在自体に疑問を感じます。しかも、他のキャラも2Dパートの割合が多い上に今作のステージのモチーフがジェネやマニアと同様、過去作品で登場したものであるため同じこと二度三度やる必要があるのか尚更気になるところ。

 アバターのステージは一番問題で、モダンとの差別化があまりされていないという印象でした。ソニックに比べると移動能力が劣り、戦闘力が勝るという特徴を持っているにも関わらず、ザコ敵がモダン同様に一撃で倒せることやルートも唯一持てるウィスポンで分岐される以外は殆ど一本道と言う作りになっています。ひどい場合だとモダンとアバターで殆ど同一のステージを使いまわしてる部分もありました。これだとモダンとの差別化がほとんどされていないうえにスピード感もないので劣化モダンという状態になっています。モダンとの差別化をハッキリしてスピード感のあるワドの夜パートのようにしたり、はたまたアド1・2のようにモダンよりも自由度の高いアクションにするなど色々な方法はあったと思います。独自要素として個性が足りなかったのは残念でした。また、演出によって操作できない時間というのが多く、テンポが悪く感じました。特にソニックは何度もやり直すゲームなので何度も同じ演出で時間を取られるのは億劫ですね。

 

 あとは期待されていたストーリーに関してはシリアス方面に力を入れようとしたのは伺えるのですが、大まかな流れは殆どWii版カラーズやジェネと同一でエッグマンがすごいもの発明したけど結局負けて終わりと言った感じ。ストーリーに力を入れていると言われるとアド1・2のようにエッグマンが悪巧みしている裏で巨大なバックボーンがあって、それが徐々に判明していく中でどのように乗り越えていくかという物語を期待してしまいます。

 今作の場合、そういった部分を担うのがインフィニットと呼ばれる新キャラだと思っていました。実際、高圧的で自身に満ち溢れた性格や優れた知能でソニックを支えてきたテイルスでさえわからなかった謎の力でソニックを圧倒するなど期待できる要素は多分にあったにも関わらず、実際はただのエッグマンが頑張って開発しただけという呆気ないオチであまりにも面白くなかったです。更に言えば、おなじみのキャラクターが多数登場しますが、キャラの魅力が書ききれていないためいまいち腑に落ちなかったです。前述のテイルスが顕著でソニックをサポートするという役回りもロクにできず、それでいてソニックに依存している様子が強く書かれているなど、過去作で少しずつ成長していた部分もリセットされているようで不満しかありません。他にも司令塔なのに脳筋すぎるナックルズやハリネズミ枠なのに影が薄すぎるシルバーなどキャラがたくさんいても成長もしなければ良い意味で個性的に描かれず、小馬鹿にしたようなキャラ付けをされていて正直胸糞悪いとしか言いようがありません。他作品になりますが、直前で遊んでいたマリオオデッセイが少ない描写ながらもひとりひとりのキャラクターを違和感なく丁寧に描いていたことがよく分かり、尚更残念で仕方ないです。

 

 あと、既プレイの人からよく耳にする感想として、あまりに短すぎるという物があります。ステージとしては30ステージ+αと決して少なくはないのですが、全体的にステージが短めであることが起因していると思います。大体のステージが3分足らずでクリアできてしまいます。それに加えて街や工場といったステージのシチュエーションの種類が少なくマンネリ気味に感じてしまいました。寄り道要素の少なさも問題で過去作であったサブミッションのような要素はレッドスターリングなどの探索要素が殆どでミニゲームのようなものはありません。SOSというチャレンジ要素もありますが、既プレイのステージに制約を設けただけなので特段面白いものではないです。そういった幅広い遊びが無いため短さを感じると思います。

 

 あまりゲーム本編とは関係ないところですが、今作は最新のエンジンを使っているためグラフィックが綺麗というのを売りにしています。しかし、ゲームとして全体的に3Dパートが少ない上にカメラを自由に動かすこともできないためその恩恵を大きく感じることはできなかったです。その上、処理性能の劣るswitchとは言え、2Dパートで高速移動をすると背景が遅れて出現すると行った現象を確認してしまってそんなことになるくらいならばグラフィックが綺麗じゃなくてもいいのにと思ってしまいました。

 

 

 文句ばかり書いてきましたが、評価点を上げるならばBGMはかなり良い出来だと思っています。作曲は近作のBGMを手掛けている大谷智哉さんで、安定したクオリティでした。今作の特徴としてクラシックならばピコピコ感のあるBGM、モダンならばノリの良いBGM、そしてアバターは全曲ボーカル入りとなっています。また、随所には生音のオーケストラが使われていたりと力がかなりはいっていることも感じます。その分、聴き応えも十分あると思います。

 

 また、エッグマンの声を演じていた大塚周夫さんがお亡くなりになり、声を新しい方が演じています。名前まではまだ調べていないのですが元の雰囲気をしっかりと引き継いでいて違和感も全くないのはすごいと思いました。どうしても声優さんが変わるとイメージの齟齬が起こりがちなのですが、そう言ったこともなく安心しました。他のキャラも特に違和感はなく、演じている皆さんがキャラを大事にしてくださっているようで安心しました。

 

 

 総評としては期待していた分、ハードルが上がっていたというのがあるとは言え、満足の行く作品ではなかったなというのが正直なところです。物語にしろ、ステージにしろしっかりと練って良いものを作ってほしかったです。

 シリーズとしてはすっかり迷走状態といった感じですが、次回作こそリベンジを果たして欲しいです。

 

マリオオデッセイを終えて。

 とうとう発売された久々の3D箱庭マリオの新作をクリアし、一段落したので感想でも書いていこうかなと思います。

 

 そもそも箱庭マリオというのは64で発売されたスーパーマリオ64をはじめ、マリオサンシャインマリオギャラクシー1・2といった作品を指します。これらの共通点は広大なフィールドの中に隠された目的物をマリオの高い運動能力を活かして見つけ出すというのがクリアをする上で大きな目標になっているということです。それ故に自由度が非常に高く攻略法が非常に多いのも魅力の1つです。特に原点とも言えるマリオ64はRTAも盛んに行われているなどその傾向が特に顕著と言えます。

 

 では、今作のマリオオデッセイはどうだったかという話ですが、今作のアクションはかなり原点回帰の色が強いなという気がしました。というのも続編になるとポンプやスピンといった新アクションは追加されるのですが、ジャンプアクションはその分減らされてしまう傾向にありました。しかし、今作は64にあったジャンプアクションは殆ど使用可能になっているため操作感はかなり64に近いように感じました。また、様々なロケーションの国に旅に出るという部分でも様々な絵の世界に行く64とリンクする部分もあるのがまた原点回帰を匂わせる要素の1つだと思います。

 

 今作独自の話をするならば帽子投げとキャプチャーの話をしないといけないと思います。帽子投げは64のパンチやギャラクシーのスピンのように主力となる攻撃方法なのですが、おそらくこの帽子投げは歴代最強なのではないかと言うぐらいに強いです。単純にリーチが長いのもそうですし、上や下と行った撃ち分けや一度投げたあとにコントローラーを振ると追尾してくれたり、回転投げとと言ってマリオの周囲を回転して攻撃してくれたりとなんでもござれの優れものになっています。これのお陰でアクションが苦手な人でも遊びやすいかなと思います。

 もう一つのキャプチャーは動物やモノ、敵などに帽子をかぶせることで乗り移ることができるというシステムです。今作では基本的にこのシステムを利用することで仕掛けを解いていくことが重要になっています。キャプチャーのバリエーションは非常に多く、キラーに乗り移って少しの間空を飛んだりとか恐竜に乗り移って周りのものを壊しながら移動することもできます。これは今までマリオができなかったことができるようになるという意味でも非常にユニークなアクションになっています。実際、どのように攻略するかというのを考える上で選択肢を広げる役目をしており今作の自由さを象徴するシステムの一つになっています。

 今作の舞台の話をすると今作は様々な国を旅することがテーマになっています。例えば広大な遺跡が残されている砂漠の町や炭酸水の海が広がる浜辺の国や果ては現実になるようなリアルな街などびっくりするようなロケーションが揃っています。そして、今までならばこれらのフィールドはピーチ城やモンテタウンと言った1つの拠点を介して移動するのですが、今回は飛行船オデッセイ号という小さい乗り物に乗って移動をするので今までのように地に足の着いた冒険というよりは本当に未開の地に旅立つような冒険が楽しめたかなと思います。これだけのほんの小さな違いだとは思いますが、感覚的には凄く大きく感じました。

 

 とりあえず一通り遊んでみた感想としては広大なフィールドを走り回る感覚はまさしく旅と言う言葉が相応しいと思いました。それは綺麗なフィールドを隅々まで走り回ってどこを見ても綺麗だからこそ魅力的に感じるというのが強いと思います。それに加えて未知の発見も随所にあり、それが良い刺激になっていると思います。また、先程も触れた様々な国々は全く別のゲームをやっていると思うほどに良い意味で一貫性がなく、次の国に進みたいと思わせてくれるほど存在感のあるものになっています。そういった未知への好奇心が煽られるという部分でも旅と言っていいのではないでしょうか。

 今作は過去作に比べるとパワースターのような収集物は多く存在していて、細かい部分に隠されているように感じました。またそれらは過去作のように1つ1つの区切りとして存在するものではなく、連続して収集できる要素へと変更されているためテンポを損ねること無く集められるのは今作の良い部分かなと思います。逆に言えばギャラクシーのように1つのスターごとにステージ構成やギミックが変わっていたのと比べると1つのフィールドの中をひたすら探し回るという要素のほうが強いため、マリオシリーズならではのステージクリア型という雰囲気は希薄ともいえます。

 

 一応気になった点としては操作性がやや不自由な傾向はあると思います。というのも今作はダッシュボタンはなく、スティックを大きく傾けることでダッシュをするため大半の方が行う通常移動で既に小回りがきかない状態になっています。その為、小さく曲がろうとするのは難しく、狭い道だとミスが誘発されやすいというのが正直なところです。

 また、過去作と異なりスターの位置が予め示唆されているケースというのが非常に少ないため自力で探すことのほうが多いのは人によっては苦痛かなと感じました。救済策として少しずつヒントを開示して貰う方法はありますが、従来のような演出があるわけではないので少し物足りなさを感じます。

 

 感想としては以上になります。とにかく昔の3Dマリオが好きだという人は勝手公開はないと思います。また、マリオとクッパとピーチのいつも通りのストーリーも少しユニークなものになっていて面白いと思うのでそちらも是非楽しみにしていただけたらなと思います。switchを持っているならば買って欲しい1本でした。では。