【感想】星のカービィ スターアライズが100%になりそうなので。

 昨日に当たる3/16に発売されたばかりの「星のカービィ スターアライズ」をボスラッシュをクリアすれば100%というところまで遊んだので感想を書いていこうかなと思います。

 隠し要素に関するネタバレを含んでいますのでまだクリアしておらず情報を厳重に遮断している方が読み進めることはおすすめしませんのでご了承ください。

 

 

スターアライズの特徴

 今作の主なシステムはスーパーデラックス(以下SDX)のように多数のコピー能力とコピー能力毎にコマンドで発動する技が複数用意されている方式になっています。また、絵作りは3DCGで行われていますが、システムは2Dアクションとなっていて、要するに「星のカービィWii(以下Wii)」以降のメインタイトルと同様のシステムがベースになっています。

フレンズシステム

 今作ならではのシステムとして、フレンズを用いて協力する遊びが用意されています。フレンズというのは正式名称としてフレンズヘルパーと名付けられている通り、SDXにあったヘルパーの派生形になります。異なる点としてはコピーしたものを変換する形でヘルパーを作るのではなく、特殊なアクションを使うことで直接フレンズにするという点です。このアクションはいつでも行うことが出来ます。フレンズは最大3体まで用意することが出来、カービィを含めると最大4人で一緒に行動することが出来ます。察しの良い方はわかったと思いますが、このフレンズはプレイヤーで操作することが出来ます。ゲーム中いつでも参加もできるし離脱もできるという点はWiiと共通しています。

 また、ゲームを進めることでWiiで使うことが出来たキャラクターをドリームフレンズとして呼び出すことができるようになります。しかし、呼び出す手段が他のキャラと異なっていて、気軽に呼びづらいという違いがあります。ちなみにドリームフレンズは今後のアップデートで追加の予定があるそうです。

フレンズ能力

 フレンズを使ったさらなる遊びとしてフレンズやカービィが武器や能力のモチーフを掲げている状態で他のフレンズが攻撃を当ててあげると攻撃の強化や特殊な攻撃が行えるフレンズ能力というのがあります。類似のシステムが64とDSのドロッチェ団でありました。前者は二つのコピーを合わせることで全く別の能力になり、後者は特定の組み合わせの能力を下画面でかき混ぜることでコピー能力に属性を付与するというシステムになっていました。今作の仕組みは殆どが後者に類似しています。しかし、ごく一部の能力は前者のようなものがあり、しかも64のオマージュが用意されています。

 また、Wiiのスーパー能力やトリプルデラックスのビッグバン吸い込みのように一部ステージでは4人が協力して大技を使うという場面があります。いくつかの種類が用意されていますが、一例として4人で手をつないで輪っかを作り車輪のように転がっていく「フレンズころがり」というものがあります。

 これらのフレンズ能力をステージで使う場面は数多く用意されていて、本作の最大の特徴と言える要素となっています。

 

 

感想

良かった点:美麗で濃密な大冒険

 カービィを遊んだのはトリプルデラックスぶりだったのでそこまで久々ではないのですが、今回も楽しく遊ぶことが出来ました。

 まず、絵作りという点ではメインタイトルとしてはWiiから7年ぶりの据置、HDとしては初のカービィになります。それだけあってものすごく綺麗に感じました。カービィならではのポップな絵柄に背景の陽の光がキャラに当たっている感じやソードカービィの帽子の編み目と言った物の質感がとても丁寧に作られていて、より印象的でした。

 ストーリーモードに関してはこのタイミングで記事を書いているレベルで短いです。個人的な意見になりますが、決してそれが悪いとは思っていません。コピー能力を使った遊びやフレンズ能力を使ったギミックが各ステージに多く用意されていて、とても濃い密度になっていると思います。そのため、間延びした感じや飽きを感じること無く遊べましたし、やりこみ要素はクリア後の他のキャラを使ったエクストラモードがありますから、物足りなさを感じることはないと思います。

 ストーリーはゲームの短さに反してポップスターを飛び出し、様々な星を跨いで冒険をするというスケールの大きい話になっています。また、敵の背景をはっきりとは見せないけども必ずしも悪ではないというWii以降おなじみの手法になっていると思います(ただし確証はない)。今後物語の補完が行われるかも知れませんので注目すべきポイントと言えるでしょう。

 毎度評価の高いBGMも新曲・アレンジ両方をとっても安定のクオリティですので楽しみにしている方は安心していいと思います。

 アクションに関しては新コピー能力以外は殆ど据え置きなので単体ではあまり新鮮さを感じることはないと思いますが、属性が付与されることで攻撃の性能が大きく変わるものが幾つかあるので、それはとても楽しかったです。

 

気になった点:代わり映えの無さと派手さ故の弊害

 気になった点としてはやはり同様のベースシステムで4作続いているのでどうしてもマンネリを感じてしまうという点が一番だと思います。Wiiが非常に難産であったという前例があり、斬新さを求めて新作が出ないという状況を危惧すると出ないよりはマシとも言えるので一長一短ではあるのですが、ワガママを言ってしまえば捻りが欲しいのが正直なところです。幸いなことに外伝作品で実験的なことが多数行われているのは事実ですので、今後には充分期待できるとは思っています。

 逆に本作の進化の弊害として、コピー能力の演出が派手になりすぎて自分のキャラを見失いやすいというのがあると思います。また、キャラの大きさも解像度が上がったことも相まって3DSに比べると全体的に小さいのでそれが拍車をかけていると言えます。これは単純にHD作品へのノウハウが足りていないのかなとも思うので次回作以降でどう改善されるかに期待です。

 あとは前述のストーリーの短さは人によって気になるとは思います。しかも、ステージの区切り方も特殊で頭文字を使った文字遊びなどが無いのでそういう面で物足りなさを感じるかもしれませんね。

 また、全体的に難易度が低い傾向があります。能力を使った謎解きのヒントがわかりやすかったり、AIが賢すぎるのか敵が柔らかいのか苦戦することが少ないように感じました。残機がかなり増えやすいにもかかわらず死ぬことも少なくサクサク進んでしまうのが間接的にプレイ時間の短さにつながっているとも思ったので多少は苦戦する要素があっても良かったような気がします。

 

 

まとめ

 カービィとしては安定のクオリティで絵作りの綺麗さも相まって遊んでいるときは充分満足して遊べると思います。誰かと遊ぶという要素も色濃く用意されていますから友達と同じ画面を見ながらプレイすると更に楽しいと思います。

 しかし、ボリュームとしては全てのモードを網羅して初めて満足感を得られる作りになっているのでストーリーモードだけで長く遊びたいという方にはあまりお薦めはできないです。ボスラッシュやエクストラの間口が今作はかなり広くなっているので是非そちらも楽しんでもらえると不満は少ないと思いますので挑戦してみてください。

 書きたいこととしてはこのくらいですかね。今後のアップデートを期待しつつ今日はこのへんで。